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新型コロナウイルス対策の最新税関連情報 CARES法の概要

by Miho Ikeda, Jun Tamahashi
March 31, 2020

米国時間2020年3月27日、新型コロナウイルスの感染拡大に対応するため、トランプ大統領が2兆2,000億ドルを超える雇用主と従業員にむけた経済対策を中心とする法律に署名しました。 上院全会一致の投票によって可決された立法を下院も圧倒的に承認し、トランプ大統領の署名をもってコロナウイルス援助、救済、経済保障法 (The Coronavirus Aid, Relief, and Economic Security Act CARES Act、以下CARES法という)が正式に成立しました。

以下にその概要をまとめます。

ビジネス向けの法律

  • 雇用主向けペイロール税クレジット:コロナウイルス危機の期間、一定の要件を満たす雇用主は、適格な従業員に支払った賃金の50%に対してペイロール税控除クレジットを受けられます。このクレジットは、中小企業中断ローンを受け取る雇用者には利用できません。
  • ペイロール税の支払期限の延長:CARES法により、雇用者は2020年度のペイロール税の支払いを延期することができます。繰延額は、2021年12月31日に半分、2022年12月31日に残りの半分を支払うことになります。
  • 繰越欠損金(NOL): 2018年以降に発生したNOLは課税所得の80%までしか使用できないという制限が2018年、2019年、および2020年に発生したNOLについて廃止されました。また2018年、2019年、および2020年に発生したNOLは最大5年まで繰戻しし還付金を申請することができます。
  • 法人代替ミニマム税(AMT)クレジットの還付・利用の前倒し:企業は2019年に未使用のAMTクレジットの全額を利用あるいは還付請求することができます。また2018年に戻り全額還付を選択できると規定しています。
  • 支払利息の控除制限緩和:従来、事業支払利息の控除は調整後課税所得(ATI)の30%に制限されていました。 CARES法では2019年のATIの30%の制限が50%に引き上げられました。(この引上げはパートナーシップ以外の企業のみが対象で、パートナーシップはATIの30%制限を引き続き使用する必要があります。) 2020年にはすべての企業がATI制限の50%を利用してもよいとされています。
  • 建物付属設備のボーナス減価償却:CARES法により、従来不明確であった建物付属設備は減価償却15年相当物件に指定されました。これにより適格な建物付属設備は100%ボーナス減価償却の対象カテゴリーになりました。
  • 寄付控除:CARES法では、企業の慈善寄付控除に対する制限が、企業の課税所得の25%(以前は課税所得の10%)に引き上げられています。

個人向けの法律

  • 回復給付金:2020年に$ 1,200(合算申告者には$ 2,400)、さらに適格な子供一人ごとに$ 500の給付金が配布されます。調整後総所得(AGI)の75,000ドル(合算申告者$ 150,000)から段階的減額の対象になり$ 99,000(合算申告者$ 198,000)で完全にゼロになります。対象となる個人は社会保障番号を持っている個人です。非居住外国人は対象外です。
  • 引出し必須額(Required Minimum distribution “RMD”)の廃止:従来、72歳に達した退職金プラン参加者またはIRA所有者は、毎年引出し必須額を引き出す義務がありました。 CARES法は、2020年のIRAおよび確定拠出年金プランのRMD規則を撤廃しました。
  • 税制優遇退職金プランの引出しペナルティの廃止:2020年における適格退職金制度からの引出しが「コロナウイルス関連の引出し」に該当する場合は早期引出しの10%の課税ペナルティがかかりません。 「コロナウイルス関連の引出し」として個人が受け取れる総額は100,000ドルまでです。引出し額は3年間に渡って課税所得として認識する必要がありますが、引出し金を受領日から3年以内に年金プランに戻せば課税所得認識を避けることができます。「コロナウイルス関連の引出し」は次のような個人への分配として定義されています。
  • The “coronavirus-related distribution” is defined by the CARES Act as a distribution to an individual who:
    • コロナウイルス感染と診断された
    • 配偶者または扶養家族がそのように診断された、または
    • 自宅待機またはその他の要因の結果として経済的困難を経験している人。
  • またCARES法の施行日から180日間は、従来50,000ドルであった適格プランからのローンの限度額が10万ドルまで引き上げられます。
  • 年金口座拠出期限の延長:2019年の個人退職金口座(IRA)、健康預金口座(HSA)、およびアーチャー医療預金口座(MSA)の拠出期限は、2020年4月15日から7月15日まで延長されました。
  • 慈善寄付金控除制限の緩和: CARES法により、2020年の慈善寄付の控除制限が納税者の調整済み総所得の60%から100%に引上げられました。 509(a)(3)団体および寄付者助言基金への寄付は対象外です。 米国内国歳入法170(b)(1)(A)条に記載されている組織に対して、2020暦年に行われた現金寄付のみが対象です。未使用の控除超過分は繰越しになります。
  • 最大300ドルの慈善寄付金控除:項目別控除の代わりに標準控除を使用する個人は従来寄付金控除が取れませんでしたが、2020年税申告の調整後総所得から最大300ドルの寄付金控除ができるようになりました。
  • 事業損失の控除制限廃止(461(i)条):2017年の税法改正により、法人以外の納税者において2018年以降に発生した事業損失は$ 250,000(合算申告の場合$ 500,000)を超える部分が控除できないよう制限されていました。CARES法により、2020年度の超過事業損失の制限が廃止されます。2021年度からは従来通りの制限に戻ります。

中小企業向けローン(ペイチェック・プロテクション・プログラム(PPP)ローン・7(a)ローン)

コロナウイルスによって大幅に影響を受ける小規模企業を支援するため債務免除可能なローン(PPPローン)が設立されました。

対象企業

  • 過去2年間の資本が15,000,000ドル未満で、税引後純利益が5,000,000ドル未満の企業、または500人以下の従業員(業界ごとのSBA基準で500人を超える従業員が許可されている場合を除く)
  • 中小企業、非営利団体(メディケイドの払い戻しを受ける団体を除く)、退役軍人の組織
  • 個人事業主、独立請負業者、その他の自営業者
  • 特定の産業(レストラン/ホスピタリティ)であり、物理的な店舗が一か所以上あり、店舗ごとに従業員が500人以下の企業
  • 関連者ルールはレストランやホスピタリティ業界の企業およびSBAのフランチャイズディレクトリで承認されたフランチャイズには適用されない

応募資格

  • 2020年2月15日時点の営業活動がある
  • 従業員の給与とペイロール税、または独立請負業者への支払いがある企業
  • コロナウイルスの影響を大きく受けた企業
  • 債務者は債権者に対して誠実に労働者の雇用持続、給与支払いおよびその他の義務のため資金を使用することを宣誓します。その他の義務には不動産ローンの支払い、リース契約に基づく賃貸料、および光熱費を含みます。

ローン内容

  • 最大金額は、(1)1,000万ドル、または(2)過去12か月の平均月次給与の2.5倍、または(3)2020年1月31日以降に実行された特定のSBAローンの未払い額のいずれか小さい額
  • 最長満期は10年
  • 金利は4%を超えない
  • 債務免除益は課税所得に含まれない
  • 債務者は、債権者に以下を提供します。
  • フルタイム従業員の数とその他の資金目的の費用を記入した申込書
  • 連邦ペイロール税申告書
  • 州の所得税申告書、ペイロール税申告書、および失業保険の申請書
  • 2020年2月15日より前に発生した債務の支払いを確認する財務諸表
  • その他の文書も要求される可能性があります

資金の許容使用目的

  • 従業員の給与(年間給与で最大100,000ドル)、給与計算サポート、有給の病気休暇または医療休暇、グループ医療給付
  • 2020年2月15日より前に存在する債務に対する不動産ローンの支払い、2020年2月15日より前に存在するリース契約に基づく賃貸料
  • 公共料金
  • 保険料
  • 2020年2月15日より前に発生したその他の債務

ローンの債務免除

  • 最大債務免除金額は、次の項目でローン開始日後8週間に使われた金額に等しくなります。 給与費用 2020年2月15日より前に保有された不動産ローンの利息支払い 賃貸料の支払い(2020年2月15日より前にリースが存在する場合) 公共料金の支払い(2020年2月15日より前にサービスが開始された場合)
  • 免除される金額は、(1)2つの指定期間に存在する従業員の数を比較し、従業員数の減少に比例して減額されます。また(2)期間中に従業員の賃金が25%を超えて減少した場合にも減額されます。
  • 以前に解雇された従業員を再雇用する債務者は、給与の減少があっても減額されません。
  • 債務免除されない金額は4%を超えない利率で10年間にわたって返済できます

その他の項目

  • 貸付期間中は、担保および個人の保証が免除されます
  • ローンの借手および貸手手数料は免除されます

私たちがお手伝いします

Armaninoでは刻々移り変わる税法にまつわる状況を注意深く監視しており、新情報が明らかになった際にはアップデートを送信します。このトピックに関する詳細情報が必要な場合は、当事務所の専門家にお問い合わせください。

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著者
Miho Ikeda - Tax| Armanino
Director
Jun Tamahashi - Tax
Senior Manager
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